最適化および量子コンピューティング技術を学ぼう!!
- 大規模問題の解決能力が産業競争力を決める時代がやってくる -
コースについて
第4次産業革命といわれデジタル化が進む中、最近では配送効率化や、人員最適配置など日常管理問題の先に横たわる大規模問題をいかに効率よく解くかという問題が競争の最重要課題になっており、世界各国が国家戦略として莫大な投資を行っています。
デジタル化の先に現れる日々の意思決定をサポートする大規模問題において、高い精度を求めるにはより多くのパラメータや決定変数を活用する必要がありますが、変数の数が30を超える問題を、伝統的なコンピュータを用いて総当たりで解くと100年以上を要する計算になります。
このような大規模問題を現実的な時間で解くには量子コンピューティングが有望であると言われており、世界範囲で競争が起きています。我が国においても「量子未来社会ビジョン」として戦略的に取組まれ、2030年には量子技術の利用者を1000万人とする目標を掲げています。
一方、生産と物流業界への適用を考えたとき、最適化および量子コンピューティングの基礎知識を身に付けた上で、実業務で有益なアイディアを出し、最適化および量子コンピューティング技術者を指導するという重要な役割を正しく行える高度物流人材が必要であり、先行して育成することによって競争優位に立つ経営につながると確信します。
本研修では、以下のカリキュラムで、最適化技術を理解したうえで例題を用いて問題を解く体験をし、量子コンピューティングの技術者、および同技術者を指導するリーダーの育成を目指します。
将来生産物流分野で最適化の技術者になる方、リーダーになる方、および経営の意思決定を行う立場にあるビジネスリーダーの受講をお待ちしております。
カリキュラム
第1部 最適化問題と数理最適化(6回) ‥ 担当:松川弘明
- 最適化概論(最適化の事例、アルゴリズム、組み合わせ最適化)
- 組み合わせ最適化(最短路/最大収益問題事例、パイソンプログラミング、演習)
- レイアウト問題(倉庫の平面レイアウト、トラック積載レイアウト、演習)
- 生産・物流スケジューリング問題(各ショップのスケジューリング問題、演習)
- まとめと終了テスト (演習を参考に自社のモデルを構築、最適化問題を解く)
第2部 量子コンピューティングの適用(6回) ‥ 担当:嶺野和夫
- 量子コンピュータの基礎(古典/量子コンピュータそれぞれの適用領域)
- アニーリング型量子コンピュータ(シミュレーテッドアニーリングとイジニングモデル)
- 組合せ最適化問題のアプリケーション開発手法(要件定義から評価まで)
- 演習:実際にSAで組合せ最適化問題を解く(巡回セールスマン問題)
- 演習:実際にSAで組合せ最適化問題を解く(maxcut、二次割当問題)
- まとめと成果発表